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2013年9月8日日曜日

国際課税ミニテスト(24-23)

 外国法人Zが我が国における移転価格税制(租税特別措置法第66条の4)の「国外関連者」に該当するか答えよ。

24-23-1 内国法人甲がZの株式を15%保有。居住者AがZの株式を50%保有。

24-23-2 内国法人乙がZの株式を49%保有。内国法人乙が内国法人甲の株式を49%保有。

24-23-3 内国法人甲がZの株式を50%保有。内国法人甲が内国法人乙の株式を49%保有。

24-23-4 内国法人甲がZの株式を10%保有。内国法人甲が内国法人乙の株式を49%保有。内国法人乙がZの株式を90%保有。

24-23-5 内国法人甲がZの株式を10%保有。内国法人甲が内国法人乙の株式を50%保有。内国法人乙がZの株式を49%保有。




















24-15-1  該当しない(個人には適用されず、15%<50%)

24-15-2  該当しない(49%<50%)

24-15-3  該当する (50%≧50%)

24-15-4  該当しない(甲の乙保有割合が50%未満なので間接保有0%、10%<50%)

24-15-5  該当する (直接保有10%+間接保有49%=59%≧50%)

法人が、昭和61年4月1日以後に開始する各事業年度において、当該法人に係る国外関連者外国法人で、当該法人との間にいずれか一方の法人が他方の法人の発行済株式又は出資(当該他方の法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める特殊の関係(次項及び第5項において「特殊の関係」という。)のあるものをいう。以下この条において同じ。)との間で資産の販売、資産の購入、役務の提供その他の取引を行つた場合に、当該取引(当該国外関連者が法人税法第141条第1号から第3号までに掲げる外国法人のいずれに該当するかに応じ、当該国外関連者のこれらの号に掲げる国内源泉所得に係る取引のうち政令で定めるものを除く。以下この条において「国外関連取引」という。)につき、当該法人が当該国外関連者から支払を受ける対価の額が独立企業間価格に満たないとき、又は当該法人が当該国外関連者に支払う対価の額が独立企業間価格を超えるときは、当該法人の当該事業年度の所得に係る同法 その他法人税に関する法令の規定の適用については、当該国外関連取引は、独立企業間価格で行われたものとみなす(措法66の4①)」

 「法第66条の4第1項に規定する政令で定める特殊の関係は、次に掲げる関係とする。
 一  2の法人のいずれか一方の法人が他方の法人の発行済株式又は出資(自己が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額(以下第3項までにおいて「発行済株式等」という。)の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係
 二  2の法人が同一の者(当該者が個人である場合には、当該個人及びこれと法人税法第2条第10号に規定する政令で定める特殊の関係のある個人。第5号において同じ。)によつてそれぞれその発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有される場合における当該2の法人の関係(前号に掲げる関係に該当するものを除く。)
 三  次に掲げる事実その他これに類する事実(次号及び第5号において「特定事実」という。)が存在することにより2の法人のいずれか一方の法人が他方の法人の事業の方針の全部又は一部につき実質的に決定できる関係(前2号に掲げる関係に該当するものを除く。)
  イ 当該他方の法人の役員の2分の1以上又は代表する権限を有する役員が、当該一方の法人の役員若しくは使用人を兼務している者又は当該一方の法人の役員若しくは使用人であつた者であること。
  ロ 当該他方の法人がその事業活動の相当部分を当該一方の法人との取引に依存して行つていること。
  ハ 当該他方の法人がその事業活動に必要とされる資金の相当部分を当該一方の法人からの借入れにより、又は当該一方の法人の保証を受けて調達していること。
 四  1の法人と次に掲げるいずれかの法人との関係(前3号に掲げる関係に該当するものを除く。)
  イ 当該1の法人が、その発行済株式等の100分の50以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有し、又は特定事実が存在することによりその事業の方針の全部若しくは一部につき実質的に決定できる関係にある法人
  ロ イ又はハに掲げる法人が、その発行済株式等の100分の50以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有し、又は特定事実が存在することによりその事業の方針の全部若しくは一部につき実質的に決定できる関係にある法人
  ハ ロに掲げる法人が、その発行済株式等の100分の50以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有し、又は特定事実が存在することによりその事業の方針の全部若しくは一部につき実質的に決定できる関係にある法人
 五  2の法人がそれぞれ次に掲げるいずれかの法人に該当する場合における当該2の法人の関係(イに規定する1の者が同一の者である場合に限るものとし、前各号に掲げる関係に該当するものを除く。)
  イ 1の者が、その発行済株式等の100分の50以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有し、又は特定事実が存在することによりその事業の方針の全部若しくは一部につき実質的に決定できる関係にある法人
  ロ イ又はハに掲げる法人が、その発行済株式等の100分の50以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有し、又は特定事実が存在することによりその事業の方針の全部若しくは一部につき実質的に決定できる関係にある法人
  ハ ロに掲げる法人が、その発行済株式等の100分の50以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有し、又は特定事実が存在することによりその事業の方針の全部若しくは一部につき実質的に決定できる関係にある法人(措令39の12①)」

 「前項第1号の場合において、一方の法人が他方の法人の発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有するかどうかの判定は、当該一方の法人の当該他方の法人に係る直接保有の株式等の保有割合(当該一方の法人の有する当該他方の法人の株式又は出資の数又は金額が当該他方の法人の発行済株式等のうちに占める割合をいう。)と当該一方の法人の当該他方の法人に係る間接保有の株式等の保有割合とを合計した割合により行うものとする(措令39の12②)」

 「前項に規定する間接保有の株式等の保有割合とは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に掲げる割合(当該各号に掲げる場合のいずれにも該当する場合には、当該各号に掲げる割合の合計割合)をいう。
 一  前項の他方の法人の株主等(法人税法第2条第14号に規定する株主等をいう。次号において同じ。)である法人の発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資が同項の一方の法人により所有されている場合 当該株主等である法人の有する当該他方の法人の株式又は出資の数又は金額が当該他方の法人の発行済株式等のうちに占める割合(当該株主等である法人が2以上ある場合には、当該2以上の株主等である法人につきそれぞれ計算した割合の合計割合)
 二  前項の他方の法人の株主等である法人(前号に掲げる場合に該当する同号の株主等である法人を除く。)と同項の一方の法人との間にこれらの者と発行済株式等の所有を通じて連鎖関係にある1又は2以上の法人(以下この号において「出資関連法人」という。)が介在している場合(出資関連法人及び当該株主等である法人がそれぞれその発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を当該一方の法人又は出資関連法人(その発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資が当該一方の法人又は他の出資関連法人によつて所有されているものに限る。)によつて所有されている場合に限る。) 当該株主等である法人の有する当該他方の法人の株式又は出資の数又は金額が当該他方の法人の発行済株式等のうちに占める割合(当該株主等である法人が2以上ある場合には、当該2以上の株主等である法人につきそれぞれ計算した割合の合計割合)(措令39の12③)」

 「第2項の規定は、第1項第2号、第4号及び第5号の直接又は間接に保有される関係の判定について準用する(措令39の12④)」

国際課税ミニテスト(24-22)

 移転価格税制(租税特別措置法第66条の4)が適用される法人に係る国外関連者の判定基準に関して、適切なものはいくつあるか?

24-22-1 法人と外国法人との間でいずれか一方の法人が他の法人の発行済株式の50%超を直接又は間接に保有する関係にあること。

24-22-2 国外関連者に該当するか否かの判定は、法人間の親子関係だけで決まる。

24-22-3 実質支配関係が存在するのは、当該他方の法人の役員の3分の2以上又は代表権を有する役員が、当該一方の法人の役員若しくは使用人を兼務している者又はかつて役員若しくは使用人であった者である場合である。

24-22-4 判定の対象となる法人間の資金関係と取引依存関係の双方を満たしていれば、実質支配関係が存在する。

24-22-5 間接保有の株式等の保有割合の算定方式は、タックスヘイブン対策税制における間接保有の株式等の算定とは異なり、掛け算方式はとられていない。

















24-22-1 法人と外国法人との間でいずれか一方の法人が他の法人の発行済株式の50%超を直接又は間接に保有する関係にあること。

 誤り
 50%超ではなく50%以上である。

 「法人が、昭和61年4月1日以後に開始する各事業年度において、当該法人に係る国外関連者(外国法人で、当該法人との間にいずれか一方の法人が他方の法人の発行済株式又は出資(当該他方の法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める特殊の関係(次項及び第5項において「特殊の関係」という。)のあるものをいう。以下この条において同じ。)との間で資産の販売、資産の購入、役務の提供その他の取引を行つた場合に、当該取引(当該国外関連者が法人税法第141条第1号から第3号までに掲げる外国法人のいずれに該当するかに応じ、当該国外関連者のこれらの号に掲げる国内源泉所得に係る取引のうち政令で定めるものを除く。以下この条において「国外関連取引」という。)につき、当該法人が当該国外関連者から支払を受ける対価の額が独立企業間価格に満たないとき、又は当該法人が当該国外関連者に支払う対価の額が独立企業間価格を超えるときは、当該法人の当該事業年度の所得に係る同法 その他法人税に関する法令の規定の適用については、当該国外関連取引は、独立企業間価格で行われたものとみなす(措法66の4①)」


24-22-2 国外関連者に該当するか否かの判定は、法人間の親子関係だけで決まる。

 誤り
 「親子関係」が何を意味するかは定かではないが、「特殊の関係」(資本関係及び実質的支配関係)である。

 「法第66条の4第1項に規定する政令で定める特殊の関係は、次に掲げる関係とする。
 一  2の法人のいずれか一方の法人が他方の法人の発行済株式又は出資(自己が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額(以下第3項までにおいて「発行済株式等」という。)の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係
 二  2の法人が同一の者(当該者が個人である場合には、当該個人及びこれと法人税法第2条第10号に規定する政令で定める特殊の関係のある個人。第5号において同じ。)によつてそれぞれその発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有される場合における当該2の法人の関係(前号に掲げる関係に該当するものを除く。)
 三  次に掲げる事実その他これに類する事実(次号及び第5号において「特定事実」という。)が存在することにより2の法人のいずれか一方の法人が他方の法人の事業の方針の全部又は一部につき実質的に決定できる関係(前2号に掲げる関係に該当するものを除く。)
  イ 当該他方の法人の役員の2分の1以上又は代表する権限を有する役員が、当該一方の法人の役員若しくは使用人を兼務している者又は当該一方の法人の役員若しくは使用人であつた者であること。
  ロ 当該他方の法人がその事業活動の相当部分を当該一方の法人との取引に依存して行つていること。
  ハ 当該他方の法人がその事業活動に必要とされる資金の相当部分を当該一方の法人からの借入れにより、又は当該一方の法人の保証を受けて調達していること。
 四  1の法人と次に掲げるいずれかの法人との関係(前3号に掲げる関係に該当するものを除く。)
  イ 当該1の法人が、その発行済株式等の100分の50以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有し、又は特定事実が存在することによりその事業の方針の全部若しくは一部につき実質的に決定できる関係にある法人
  ロ イ又はハに掲げる法人が、その発行済株式等の100分の50以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有し、又は特定事実が存在することによりその事業の方針の全部若しくは一部につき実質的に決定できる関係にある法人
  ハ ロに掲げる法人が、その発行済株式等の100分の50以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有し、又は特定事実が存在することによりその事業の方針の全部若しくは一部につき実質的に決定できる関係にある法人
 五  2の法人がそれぞれ次に掲げるいずれかの法人に該当する場合における当該2の法人の関係(イに規定する1の者が同一の者である場合に限るものとし、前各号に掲げる関係に該当するものを除く。)
  イ 1の者が、その発行済株式等の100分の50以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有し、又は特定事実が存在することによりその事業の方針の全部若しくは一部につき実質的に決定できる関係にある法人
  ロ イ又はハに掲げる法人が、その発行済株式等の100分の50以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有し、又は特定事実が存在することによりその事業の方針の全部若しくは一部につき実質的に決定できる関係にある法人
  ハ ロに掲げる法人が、その発行済株式等の100分の50以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有し、又は特定事実が存在することによりその事業の方針の全部若しくは一部につき実質的に決定できる関係にある法人(措令39の12①)」


24-22-3 実質支配関係が存在するのは、当該他方の法人の役員の3分の2以上又は代表権を有する役員が、当該一方の法人の役員若しくは使用人を兼務している者又はかつて役員若しくは使用人であった者である場合である。

 誤り
 「当該他方の法人の役員の2分の1以上又は代表する権限を有する役員が、当該一方の法人の役員若しくは使用人を兼務している者又は当該一方の法人の役員若しくは使用人であつた者であること(措令39の12①三イ)」


24-22-4 判定の対象となる法人間の資金関係と取引依存関係の双方を満たしていれば、実質支配関係が存在する。

 誤り
 必ずしも双方を満たしている必要はなく、いずれか一方を満たしていればよい(措令39の12①)。


24-22-5 間接保有の株式等の保有割合の算定方式は、タックスヘイブン対策税制における間接保有の株式等の算定とは異なり、掛け算方式はとられていない。

 正しい
 一方の法人が50%以上の株式等の保有を通じて他方の法人の株式等を保有することをいう。

 「前項第1号の場合において、一方の法人が他方の法人の発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有するかどうかの判定は、当該一方の法人の当該他方の法人に係る直接保有の株式等の保有割合(当該一方の法人の有する当該他方の法人の株式又は出資の数又は金額が当該他方の法人の発行済株式等のうちに占める割合をいう。)と当該一方の法人の当該他方の法人に係る間接保有の株式等の保有割合とを合計した割合により行うものとする(措令39の12②)」

 「前項に規定する間接保有の株式等の保有割合とは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に掲げる割合(当該各号に掲げる場合のいずれにも該当する場合には、当該各号に掲げる割合の合計割合)をいう。
 一  前項の他方の法人の株主等(法人税法第2条第14号に規定する株主等をいう。次号において同じ。)である法人の発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資が同項の一方の法人により所有されている場合 当該株主等である法人の有する当該他方の法人の株式又は出資の数又は金額が当該他方の法人の発行済株式等のうちに占める割合(当該株主等である法人が2以上ある場合には、当該2以上の株主等である法人につきそれぞれ計算した割合の合計割合)
 二  前項の他方の法人の株主等である法人(前号に掲げる場合に該当する同号の株主等である法人を除く。)と同項の一方の法人との間にこれらの者と発行済株式等の所有を通じて連鎖関係にある1又は2以上の法人(以下この号において「出資関連法人」という。)が介在している場合(出資関連法人及び当該株主等である法人がそれぞれその発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を当該一方の法人又は出資関連法人(その発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資が当該一方の法人又は他の出資関連法人によつて所有されているものに限る。)によつて所有されている場合に限る。) 当該株主等である法人の有する当該他方の法人の株式又は出資の数又は金額が当該他方の法人の発行済株式等のうちに占める割合(当該株主等である法人が2以上ある場合には、当該2以上の株主等である法人につきそれぞれ計算した割合の合計割合)(措令39の12③)」

 「第2項の規定は、第1項第2号、第4号及び第5号の直接又は間接に保有される関係の判定について準用する(措令39の12④)」

国際課税ミニテスト(24-21)

24-21 移転価格税制(租税特別措置法第66条の4)に係る独立企業間価格の算定方法に係る次の記述について、各欄に当てはまる語句を答えよ。

 再販売価格に着目した取引単位営業利益法とは、国外関連取引における(イ)の再販売価格から、次の①及び②を加算した額を(口) した金額をもって独立企業間価格とし、当該国外関連取引の対価の額とする方法である。
 ① 当該再販売価格に、比較対象取引に係る(イ)の販売に係る(ハ)を乗じて計算した金額
 ② 当該国外関連取引に係る(イ)の再販売のために要した(ニ)の額
 ただし、比較対象取引と当該国外関連取引との間に取得した(イ)の(ホ)その他において差異がある場合には、その差異により生じる①の(ハ)の差につき必要な調整を加えた後の(ハ)を用いる。

















 再販売価格に着目した取引単位営業利益法とは、国外関連取引における(イ:棚卸資産)の再販売価格から、次の①及び②を加算した額を(口:控除) した金額をもって独立企業間価格とし、当該国外関連取引の対価の額とする方法である。
 ① 当該再販売価格に、比較対象取引に係る(イ:棚卸資産)の販売に係る(ハ:売上高営業利益率)を乗じて計算した金額
 ② 当該国外関連取引に係る(イ:棚卸資産)の再販売のために要した(ニ:販売費・一般管理費)の額
 ただし、比較対象取引と当該国外関連取引との間に取得した(イ:棚卸資産)の(ホ:売手の果たす機能)その他において差異がある場合には、その差異により生じる①の(ハ:売上高営業利益率)の差につき必要な調整を加えた後の(ハ:売上高営業利益率)を用いる。


 「 国外関連取引に係る棚卸資産の買手が非関連者に対して当該棚卸資産を販売した対価の額(以下この号及び第4号において「再販売価格」という。)から、当該再販売価格にイに掲げる金額のロに掲げる金額に対する割合(再販売者が当該棚卸資産と同種又は類似の棚卸資産を非関連者に対して販売した取引(以下この号において「比較対象取引」という。)と当該国外関連取引に係る棚卸資産の買手が当該棚卸資産を非関連者に対して販売した取引とが売手の果たす機能その他において差異がある場合には、その差異により生ずる割合の差につき必要な調整を加えた後の割合)を乗じて計算した金額に当該国外関連取引に係る棚卸資産の販売のために要した販売費及び一般管理費の額を加算した金額を控除した金額をもつて当該国外関連取引の対価の額とする方法
 イ 当該比較対象取引に係る棚卸資産の販売による営業利益の額の合計額
 ロ 当該比較対象取引に係る棚卸資産の販売による収入金額の合計額(措令39の12⑧二)」

国際課税ミニテスト(24-20)

 過少資本税制に関して、適切なものはいくつあるか?

24-20-1 過少資本税制における株式保有割合の計算において国外支配株主等と適用対象法人が同一の内国法人又は居住者に支配される兄弟関係に当たる場合には、当該同一の内国法人又は居住者が有する国外支配株主等に対する株式保有割合は考慮されない。

24-20-2 外国の親会社が1,000を出資して日本の子会社を設立し、当該子会社に3,000を貸し付ける。さらに、当該子会社は4,000(資本金1,000、借入金3,000)を原資に日本の孫会社を設立し、外国の親会社は当該孫会社に12,000を貸し付ける。このような取引の繰返しを行い過少資本税制を回避できる。

24-20-3 特定債券現先取引等がある場合、この制度が適用される基準平均負債残高は国外支配株主等の資本持分の3倍超とされる。

24-20-4 過少資本税制は、国内において事業を行う外国法人が支払う負債の利子等についても適用され、対象となる負債及び利子は国内において行う事業にかかるものに限られる。

24-20-5 過少資本税制により損金不算入とされた利子等は、受取者に対する配当とみなされることから、利子としての源泉所得税ではなく、配当としての源泉所得課税に変更される。

















24-20-1 過少資本税制における株式保有割合の計算において国外支配株主等と適用対象法人が同一の内国法人又は居住者に支配される兄弟関係に当たる場合には、当該同一の内国法人又は居住者が有する国外支配株主等に対する株式保有割合は考慮されない。

 誤り
 国外支配株主等の株式を50%以上保有している必要がある。

 「国外支配株主等 第2条第1項第1号の2に規定する非居住者又は外国法人で、内国法人との間に、当該非居住者又は外国法人が当該内国法人の発行済株式又は出資(当該内国法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める特殊の関係のあるものをいう(措法66の5⑤一)」

 「法第66条の5第5項第1号に規定する政令で定める特殊の関係は、次に掲げる関係とする。
 一  当該内国法人がその発行済株式又は出資(その有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額(以下この条において「発行済株式等」という。)の100分の50以上の株式又は出資の数又は金額(以下この条において「株式等」という。)を直接又は間接に保有される関係
 二 当該内国法人と外国法人が同一の者(当該者が個人である場合には、当該個人と法人税法施行令第4条第1項に規定する特殊の関係のある個人を含む。)によつてそれぞれその発行済株式等の100分の50以上の株式等を直接又は間接に保有される場合における当該内国法人と当該外国法人の関係(前号に掲げる関係に該当するものを除く。)(措令39の13⑫)」

 「第39条の12第2項及び第3項の規定は、前項第1号及び第2号の発行済株式等の100分の50以上の株式等を直接又は間接に保有されるかどうかの判定について準用する(措令39の13⑬)」

  「前項第1号の場合において、一方の法人が他方の法人の発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有するかどうかの判定は、当該一方の法人の当該他方の法人に係る直接保有の株式等の保有割合(当該一方の法人の有する当該他方の法人の株式又は出資の数又は金額が当該他方の法人の発行済株式等のうちに占める割合をいう。)と当該一方の法人の当該他方の法人に係る間接保有の株式等の保有割合とを合計した割合により行うものとする(措令39の12②)」

  「前項に規定する間接保有の株式等の保有割合とは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に掲げる割合(当該各号に掲げる場合のいずれにも該当する場合には、当該各号に掲げる割合の合計割合)をいう。
 一  前項の他方の法人の株主等(法人税法第2条第14号に規定する株主等をいう。次号において同じ。)である法人の発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資が同項の一方の法人により所有されている場合 当該株主等である法人の有する当該他方の法人の株式又は出資の数又は金額が当該他方の法人の発行済株式等のうちに占める割合(当該株主等である法人が2以上ある場合には、当該2以上の株主等である法人につきそれぞれ計算した割合の合計割合)
 二  前項の他方の法人の株主等である法人(前号に掲げる場合に該当する同号の株主等である法人を除く。)と同項の一方の法人との間にこれらの者と発行済株式等の所有を通じて連鎖関係にある1又は2以上の法人(以下この号において「出資関連法人」という。)が介在している場合(出資関連法人及び当該株主等である法人がそれぞれその発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を当該一方の法人又は出資関連法人(その発行済株式等の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資が当該一方の法人又は他の出資関連法人によつて所有されているものに限る。)によつて所有されている場合に限る。) 当該株主等である法人の有する当該他方の法人の株式又は出資の数又は金額が当該他方の法人の発行済株式等のうちに占める割合(当該株主等である法人が2以上ある場合には、当該2以上の株主等である法人につきそれぞれ計算した割合の合計割合)(措令39の12③)」


24-20-2 外国の親会社が1,000を出資して日本の子会社を設立し、当該子会社に3,000を貸し付ける。さらに、当該子会社は4,000(資本金1,000、借入金3,000)を原資に日本の孫会社を設立し、外国の親会社は当該孫会社に12,000を貸し付ける。このような取引の繰返しを行い過少資本税制を回避できる。

 誤り
 回避できない(措法66の5①、措令39の13㉕)。


外国の親会社    P
日本の子会社    S
日本の孫会社    S’

 「内国法人が、平成4年4月1日以後に開始する各事業年度において、当該内国法人に係る国外支配株主等又は資金供与者等に負債の利子等を支払う場合において、当該事業年度の当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債に係る平均負債残高が当該事業年度の当該内国法人に係る国外支配株主等の資本持分の3倍に相当する金額を超えるときは、当該内国法人が当該事業年度において当該国外支配株主等及び資金供与者等に支払う負債の利子等の額のうち、その超える部分に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額は、当該内国法人の当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。ただし、当該内国法人の当該事業年度の総負債(負債の利子等の支払の基因となるものに限る。)に係る平均負債残高が当該内国法人の自己資本の額の3倍に相当する金額以下となる場合は、この限りでない(措法66の5①)」

 「国外支配株主等の資本持分 各事業年度の国外支配株主等の内国法人の純資産に対する持分として政令で定めるところにより計算した金額をいう(措法66の5⑤六、措令39の13⑳、㉑)。」

①Sは過少資本税制を回避できるか?
 Sにとって国外支配株主等はPのみで、負債を負っているのもPのみである。
負債残高3,000は資本1,000の3倍を超えないからSは過少資本税制を回避できる。

②S’は過少資本税制を回避できるか?
 S’にとってPが国外支配株主等に該当し、Sが資金供与者等に該当する。
S’の国外支配株主等であるPの資本持分は1,000(※)で、負債残高は国外支配株主等であるPのみとなる。負債残高12,000は資本1,000の3倍を超え、S'は過少資本税制を回避できない。

(※) 4,000(4,000×100%) > 1,000
 「超える金額」が3,000(4,000-1,000)であり、「負債の額」は12,000であることから、「控除対象金額」は3,000となり、自己資本の額は1,000(4,000-3,000)となる(措令39の13㉕)。

 「当該内国法人と当該内国法人に係る国外支配株主等との間に当該内国法人の株主等である他の内国法人又は出資関連内国法人(当該内国法人と当該他の内国法人との間にこれらの者と株式等の保有を通じて連鎖関係にある一又は二以上の内国法人をいう。次項において同じ。)が介在している場合において、当該内国法人の当該事業年度終了の日における資本金等の額に当該他の内国法人又は出資関連内国法人の当該内国法人に係る持株割合を乗じて計算した金額当該他の内国法人又は出資関連内国法人の同日における資本金等の額(法人税法第2条第16号に規定する連結申告法人に該当する法人にあつては、第39条の113第21項に規定する連結個別資本金等の額)を超えるときは、当該内国法人に係る自己資本の額は、当該自己資本の額から、その超える金額と当該他の内国法人又は出資関連内国法人の同日における当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債の額とのいずれか少ない金額(次項において「控除対象金額」という。)を控除した残額とする(措令39の13㉕)」


24-20-3 特定債券現先取引等がある場合、この制度が適用される基準平均負債残高は国外支配株主等の資本持分の3倍超とされる。

 誤り
 一定額を控除し、2倍となる。

 「前項の規定を適用する場合において、当該内国法人は、当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債のうちに特定債券現先取引等に係る負債があるときは、当該国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債に係る平均負債残高から政令で定めるところにより計算した特定債券現先取引等に係る平均負債残高を控除して計算した平均負債残高又は当該事業年度の総負債に係る平均負債残高から政令で定めるところにより計算した特定債券現先取引等に係る平均負債残高を控除して計算した平均負債残高を基礎として政令で定めるところにより計算した国外支配株主等の資本持分又は自己資本の額に係る各倍数を当該内国法人に係る国外支配株主等の資本持分又は当該内国法人の自己資本の額に係る各倍数とし、当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に支払う負債の利子等の額から政令で定めるところにより計算した特定債券現先取引等に係る負債の利子等の額を控除した金額を当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に支払う負債の利子等の額とすることができる。この場合において、前項中「3倍」とあるのは、「2倍」とする(措法66の5②)


24-20-4 過少資本税制は、国内において事業を行う外国法人が支払う負債の利子等についても適用され、対象となる負債及び利子は国内において行う事業にかかるものに限られる。

 正しい
 国内において事業を行う外国法人が支払う負債の利子等についても適用され、国内事業にかかわるものに限定して考える。

「前各項の規定は、国内において事業を行う外国法人が支払う負債の利子等(国内において行う事業に係るものに限る。)について準用する(措法66の5⑩)」


24-20-5 過少資本税制により損金不算入とされた利子等は、受取者に対する配当とみなされることから、利子としての源泉所得税ではなく、配当としての源泉所得課税に変更される。

 誤り
 負債利子として内国法人の損金にならないのであって、配当とみなすわけではない。

 「内国法人が、平成4年4月1日以後に開始する各事業年度において、当該内国法人に係る国外支配株主等又は資金供与者等に負債の利子等を支払う場合において、当該事業年度の当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債に係る平均負債残高が当該事業年度の当該内国法人に係る国外支配株主等の資本持分の3倍に相当する金額を超えるときは、当該内国法人が当該事業年度において当該国外支配株主等及び資金供与者等に支払う負債の利子等の額のうち、その超える部分に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額は、当該内国法人の当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。ただし、当該内国法人の当該事業年度の総負債(負債の利子等の支払の基因となるものに限る。)に係る平均負債残高が当該内国法人の自己資本の額の3倍に相当する金額以下となる場合は、この限りでない(措法66の5①)」

2013年8月30日金曜日

国際課税ミニテスト(24-19)

 過少資本税制に関して、適切なものはいくつあるか?

24-19-1 企業が海外の関連企業から資金を出資により調達する場合、当該出資に対する配当に対処するのが過少資本税制である。

24-19-2 国外支配株主等の判定は、移転価格税制の国外関連者の判定と同様、形式保有関係と実質支配関係により行われ、移転価格税制と同様に国外支配株主等は法人に限られる。

24-19-3 資金供与者等とは、国外支配株主等との間に支配・被支配の関係にある外国法人である。

24-19-4 負債の利子等には、手形の割引料等や、一定の場合における国外支配株主等に支払う債務の保証料及び国外支配株主等に支払う債券の使用料なども含まれる。

















24-19-1 企業が海外の関連企業から資金を出資により調達する場合、当該出資に対する配当に対処するのが過少資本税制である。

 誤り
 出資に対する配当ではなく、借入に対する支払利子である。

 「内国法人が、平成4年4月1日以後に開始する各事業年度において、当該内国法人に係る国外支配株主等又は資金供与者等に負債の利子等を支払う場合において、(措法66の5①)」


24-19-2 国外支配株主等の判定は、移転価格税制の国外関連者の判定と同様、形式保有関係と実質支配関係により行われ、移転価格税制と同様に国外支配株主等は法人に限られる。

 誤り
 前半部分は正しいが、後半部分について国外支配株主等には外国法人のほか、非居住者も含まれる。

 「国外支配株主等 第2条第1項第1号の2に規定する非居住者又は外国法人で、内国法人との間に、当該非居住者又は外国法人が当該内国法人の発行済株式又は出資(当該内国法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の100分の50以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める特殊の関係のあるものをいう(措法66の5⑤一)」


24-19-3 資金供与者等とは、国外支配株主等との間に支配・被支配の関係にある外国法人である。

 誤り
 資金供与者等は、国外支配株主等との間に支配・被支配の関係にある必要はなく、また外国法人である必要もない。

 「資金供与者等 内国法人に資金を供与する者及び当該資金の供与に関係のある者として政令で定める者をいう(措法66の5⑤二)」

 「法第66条の5第5項第2号に規定する内国法人に資金を供与する者及び当該資金の供与に関係のある者として政令で定める者は、次に掲げる者とする。
 一  当該内国法人に係る国外支配株主等が第三者を通じて当該内国法人に対して資金を供与したと認められる場合における当該第三者
 二  当該内国法人に係る国外支配株主等が第三者に対して当該内国法人の債務の保証をすることにより、当該第三者が当該内国法人に対して資金を供与したと認められる場合における当該第三者
 三  当該内国法人に係る国外支配株主等から当該内国法人に貸し付けられた債券(当該国外支配株主等が当該内国法人の債務の保証をすることにより、第三者から当該内国法人に貸し付けられた債券を含む。)が、他の第三者に、担保として提供され、債券現先取引(法第42条の2第1項に規定する債券現先取引をいう。)で譲渡され、又は現金担保付債券貸借取引(法第66条の5第5項第8号 に規定する現金担保付債券貸借取引をいう。)で貸し付けられることにより、当該他の第三者が当該内国法人に対して資金を供与したと認められる場合における当該第三者及び他の第三者(措令39の13⑭)」


24-19-4 負債の利子等には、手形の割引料等や、一定の場合における国外支配株主等に支払う債務の保証料及び国外支配株主等に支払う債券の使用料なども含まれる。

 正しい

 「負債の利子等 負債の利子(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。以下この号において同じ。)その他政令で定める費用(当該負債の利子その他政令で定める費用で、これらの支払を受ける者の課税対象所得に含まれるものその他政令で定めるものを除く。)をいう。(措法66の5⑤三)」

 「法第66条の5第5項第3号に規定する利子に準ずるものとして政令で定めるものは、手形の割引料、法人税法施行令第136条の2第1項 に規定する満たない部分の金額その他経済的な性質が利子に準ずるものとする(措令39の13⑮)」

 「法第66条の5第5項第3号に規定する政令で定める費用は、次に掲げるものとする。
 一  第14項第2号に規定する場合において、同号の内国法人が当該内国法人に係る国外支配株主等に支払う同号の債務の保証料
 二  第14項第3号に規定する場合において、同号の内国法人が当該内国法人に係る国外支配株主等に支払う同号の債券の使用料若しくは同号の債務の保証料又は同号の第三者に支払う同号の債券の使用料(措令39の13⑯)」

 「法第66条の5第5項第3号に規定するその他政令で定めるものは、法人税法第二条第五号 に規定する公共法人又は同条第六号 に規定する公益法人等に支払う負債の利子等とする(措令39の13⑰)」

2012年12月31日月曜日

国際課税ミニテスト(24-18)

 我が国におけるタックスヘイブン対策税制に関して、適切なものはいくつあるか?

24-18-1 特定外国子会社等の主たる事業が、株式等の保有を主たる目的とするものであっても、被統括会社である内国法人及び外国法人の統括業務を行う場合には、事業基準を満たすものとされる。

24-18-2 統括業務は3以上の被統括会社を統括するものでなければならない

24-18-3 「統括会社」とは、1の内国法人によってその発行済株式等の全部を直接又は間接に保有されている特定外国子会社等で、①2以上の被統括会社を有しその被統括会社に対して統括業務を行っていること、②その本店所在地国において統括業務にかかる固定施設及びその統括業務に専ら従事する者を有することの要件を満たすものをいう。

24-18-4 「事業持株会社」とは、統括会社のうち株式等の保有を主たる事業とするものをいい、その事業年度終了時において有する被統括会社の株式等の貸借対照表上の帳簿価格の合計額が、総資産額の100分の50に相当する金額を超えるものをいう。

24-18-5 特定外国子会社等が適用除外基準を満たすことにより会社単位での合算課税制度が適用されない場合でも、不動産や預貯金から生じる利益である「特定所得」を有するときは「特定所得」は合算の対象となる。
















24-18-1 特定外国子会社等の主たる事業が、株式等の保有を主たる目的とするものであっても、被統括会社である内国法人及び外国法人の統括業務を行う場合には、事業基準を満たすものとされる。

 誤り
 被統括会社は外国法人に限られる。

 「株式等若しくは債券の保有、工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付け(次項において「特定事業」という。)を主たる事業とするもの(株式等の保有を主たる事業とする特定外国子会社等のうち、当該特定外国子会社等が他の外国法人の事業活動の総合的な管理及び調整を通じてその収益性の向上に資する業務として政令で定めるもの(以下この項において「統括業務」という。)を行う場合における当該他の外国法人として政令で定めるものの株式等の保有を行うものとして政令で定めるもの(以下この項において「事業持株会社」という。)を除く。)以外のもの」(措法66の6③)

 「被統括会社(政令で定める他の外国法人)」は、次に掲げる外国法人で、当該外国法人の発行済株式等のうちに特定外国子会社等(当該外国法人に対して統括業務を行うものに限る。以下この項において同じ。)の有する当該外国法人の株式等の数又は金額の占める割合及び当該外国法人の議決権の総数のうちに当該特定外国子会社等の有する当該外国法人の議決権の数の占める割合のいずれもが100分の25以上であり、かつ、その本店所在地国にその事業を行うに必要と認められる当該事業に従事する者を有するもの(以下この条において「被統括会社」という。)とする。
 一  当該特定外国子会社等及び当該特定外国子会社等に係る法第66条の6第1項各号に掲げる内国法人並びに当該内国法人が当該特定外国子会社等に係る間接保有の株式等(同条第2項第3号に規定する間接に有するものとして政令で定める外国法人の株式の数又は出資の金額をいう。以下この号及び第7項第4号において同じ。)を有する場合における当該間接保有の株式等に係る前条第3項第1号に規定する他の外国法人又は同項第2号に規定する他の外国法人及び出資関連外国法人(以下この項において「判定株主等」という。)が外国法人を支配している場合における当該外国法人(以下この項において「子会社」という。)
 二  判定株主等及び子会社が外国法人を支配している場合における当該外国法人(次号において「孫会社」という。)
 三  判定株主等並びに子会社及び孫会社が外国法人を支配している場合における当該外国法人」(措令39の17②)

 「法人税法施行令第4条第3項の規定は、前項各号に掲げる外国法人を支配している場合について準用する」(措令39の17③)。


24-18-2 統括業務は3以上の被統括会社を統括するものでなければならない

 誤り
 3以上ではなくて2以上である。

 「統括業務(政令で定める業務)」は、「特定外国子会社等が被統括会社との間における契約に基づき行う業務のうち当該被統括会社の事業の方針の決定又は調整に係るもの(当該事業の遂行上欠くことのでき ないものに限る。)であつて、当該特定外国子会社等が2以上の被統括会社に係る当該業務を一括して行うことによりこれらの被統括会社の収益性の向上に資することとなると認められるもの」(措令39の17①)。


24-18-3 「統括会社」とは、一の内国法人によってその発行済株式等の全部を直接又は間接に保有されている特定外国子会社等で、①2以上の被統括会社を有しその被統括会社に対して統括業務を行っていること、②その本店所在地国において統括業務にかかる固定施設及びその統括業務に専ら従事する者を有することの要件を満たすものをいう。

 正しい
 なお、株式等の保有を主たる事業とする特定外国子会社等のうち、統括事業として、被統括会社の株式等の保有を行う統括会社は事業持株会社となり、事業基準を満たすことになる。

 「統括会社(政令で定める特定外国子会社等)」は、一の内国法人によつてその発行済株式等の全部を直接又は間接に保有されている特定外国子会社等で次に掲げる要件を満たすもの(以下この条において「統括会社」 という。)のうち、株式等の保有を主たる事業とするもの(当該統括会社の当該事業年度終了の時において有する当該統括会社に係る被統括会社の株式等の当該事業年度終了の時における貸借対照表に計上されている帳簿価額の合計額が当該統括会社の当該事業年度終了の時において有する株式等の当該貸借対照表に計上されている帳簿価額の合計額の100分の50に相当する金額を超える場合における当該統括会社に限る。)とする。
 一  当該特定外国子会社等に係る2以上の被統括会社に対して統括業務を行つていること。
 二  その本店所在地国に統括業務に係る事務所、店舗、工場その他の固定施設及び当該統括業務を行うに必要と認められる当該統括業務に従事する者(専ら当該統括業務に従事する者に限るものとし、当該特定外国子会社等の役員及び当該役員に係る法人税法施行令第72条各号に掲げる者を除く。)を有していること」 (措令39の17④)。


24-18-4 「事業持株会社」とは、統括会社のうち株式等の保有を主たる事業とするものをいい、その事業年度終了時において有する被統括会社の株式等の貸借対照表上の帳簿価格の合計額が、総資産額の100分の50に相当する金額を超えるものをいう。

 誤り
 総資産ではなく、株式等の帳簿価額の合計額である(措令39の17④括弧書き)。
 当該統括会社が事業年度終了の時において有する被統括会社株式の帳簿価額の合計額が、統括会社の全保有株式簿価の50%を超える場合に限る。


24-18-5 特定外国子会社等が適用除外基準を満たすことにより会社単位での合算課税制度が適用されない場合でも、不動産や預貯金から生じる利益である「特定所得」を有するときは「特定所得」は合算の対象となる。

 誤り
 不動産から生じる利益は、特定所得とはならない(措法66の6④)。

第1項各号に掲げる内国法人に係る特定外国子会社等が、平成22年4月1日以後に開始する各事業年度において前項の規定により第1項の規定を適用しない適用対象金額を有する場合において、当該各事業年度に係る次に掲げる金額(第一号から第五号までに掲げる金額については、当該特定外国子会社等が行う事業(特定事業を除く。)の性質上重要で欠くことのできない業務から生じたものを除く。以下この項において「特定所得の金額」という。)を有するときは、当該各事業年度の特定所得の金額の合計額のうちその内国法人の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等の請求権の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額は、その内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から2月を経過する日を含むその内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
 一  剰余金の配当等の額(当該特定外国子会社等の有する他の法人の株式等の数又は金額のその発行済株式又は出資(その有する自己の株式等を除く。第四号において「発行済株式等」という。)の総数又は総額のうちに占める割合が、当該剰余金の配当等の額の支払に係る効力が生ずる日において、100分の10に満たない場合における当該他の法人から受けるものに限る。以下この号において同じ。)の合計額から当該剰余金の配当等の額を得るために直接要した費用の額の合計額及び当該剰余金の配当等の額に係る費用の額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した残額
 二  債券の利子の額の合計額から当該利子の額を得るために直接要した費用の額の合計額及び当該利子の額に係る費用の額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した残額
 三  債券の償還金額(買入消却が行われる場合には、その買入金額)がその取得価額を超える場合におけるその差益の額の合計額から当該差益の額を得るために直接要した費用の額の合計額及び当該差益の額に係る費用の額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した残額
 四  株式等の譲渡(金融商品取引法第2条第16項に規定する金融商品取引所の開設する市場においてする譲渡その他政令で定めるものに限る。以下この号及び次号において同じ。)に係る対価の額(当該特定外国子会社等の有する他の法人の株式等の数又は金額のその発行済株式等の総数又は総額のうちに占める割合が、当該譲渡の直前において、100分の10に満たない場合における当該他の法人の株式等の譲渡に係る対価の額に限る。以下この号において同じ。)の合計額から当該株式等の譲渡に係る原価の額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額及び当該対価の額を得るために直接要した費用の額の合計額を控除した残額
 五  債券の譲渡に係る対価の額の合計額から当該債券の譲渡に係る原価の額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額及び当該対価の額を得るために直接要した費用の額の合計額を控除した残額
 六  特許権、実用新案権、意匠権若しくは商標権又は著作権の使用料の合計額から当該使用料を得るために直接要した費用の額の合計額を控除した残額
 七  船舶又は航空機の貸付けによる対価の額の合計額から当該対価の額を得るために直接要した費用の額の合計額を控除した残額

2012年12月22日土曜日

国際課税ミニテスト(24-17)

 我が国におけるタックスヘイブン対策税制に関して、適切なものはいくつあるか?

24-17-1 タックスヘイブン対策税制の適用除外要件として、4つの適用除外要件が定められているが、1つでも満たせば適用が除外される。

24-17-2 「事業基準」とは、特定外国子会社等が「特定事業」を主たる事業とするものでないことをいい、特定事業とは不動産の賃貸や預貯金の保有などの受動的事業を指す

24-17-3 「実体基準」とは、特定外国子会社等が主たる事業を行うのに必要と認められる事務所・店舗・工場その他の固定施設をタックスヘイブンに有し、かつ必要な従業員を置いていることをいう。

24-17-4 「管理支配基準」とは、特定外国子会社等が実体基準を満たしつつも内国法人に管理支配されていることをいう。

24-17-5 その他の基準である、「非関連者基準」と「所在地国基準」は、営む事業の種類によっていずれかが適用される。
















24-17-1 タックスヘイブン対策税制の適用除外要件として、4つの適用除外要件が定められているが、1つでも満たせば適用が除外される。

 誤り
 適用対象外となるためには、「事業基準」、「実体基準」、「管理支配基準」、「所在地国基準または非関連者基準」の4要件全てを満たしていなければならない。

 「第1項の規定は、同項各号に掲げる内国法人に係る特定外国子会社等で、株式等若しくは債券の保有、工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付け(次項において「特定事業」という。)を主たる事業とするもの(株式等の保有を主たる事業とする特定外国子会社等のうち、当該特定外国子会社等が他の外国法人の事業活動の総合的な管理及び調整を通じてその収益性の向上に資する業務として政令で定めるもの(以下この項において「統括業務」という。)を行う場合における当該他の外国法人として政令で定めるものの株式等の保有を行うものとして政令で定めるもの(以下この項において「事業持株会社」という。)を除く。)以外のものが、その本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業(事業持株会社にあつては、統括業務とする。以下この項において同じ。)を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有し、かつ、その事業の管理、支配及び運営を自ら行つているものである場合であつて、各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは、当該特定外国子会社等のその該当する事業年度に係る適用対象金額については、適用しない
一  卸売業、銀行業、信託業、金融商品取引業、保険業、水運業又は航空運送業 その事業を主として当該特定外国子会社等に係る第40条の4第1項各号に掲げる居住者、当該特定外国子会社等に係る第1項各号に掲げる内国法人、当該特定外国子会社等に係る第68条の90第1項各号に掲げる連結法人その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの以外の者との間で行つている場合として政令で定める場合
二  前号に掲げる事業以外の事業 その事業を主として本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(当該国又は地域に係る水域で政令で定めるものを含む。)において行つている場合として政令で定める場合」(措法66条の6③)


24-17-2 「事業基準」とは、特定外国子会社等が「特定事業」を主たる事業とするものでないことをいい、特定事業とは不動産の賃貸や預貯金の保有などの受動的事業を指す

 誤り
 「特定事業」とは、株式等若しくは債券の保有、工業所有権等の提供又は船舶若しくは航空機の貸付けを指す。また、統括会社(事業持株会社)は適用除外となる。(措法66条の6③、措令39の17)。
 これらが受動的事業であることは確かであるが、「不動産の賃貸」と「船舶若しくは航空機の貸付け」、「預貯金の保有」と「株式等若しくは債券の保有」は文理解釈上異なる概念である。


24-17-3 「実体基準」とは、特定外国子会社等が主たる事業を行うのに必要と認められる事務所・店舗・工場その他の固定施設をタックスヘイブンに有し、かつ必要な従業員を置いていることをいう。

 誤り
 「本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業(事業持株会社にあつては、統括業務とする。以下この項において同じ。)を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有し」(措法66条の6③)ていれば良く、必要な従業員を置いていることまでは求められていない。


24-17-4 「管理支配基準」とは、特定外国子会社等が実体基準を満たしつつも内国法人に管理支配されていることをいう。

 誤り
 内国法人に係る特定外国子会社等がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域において、「事業の管理、支配及び運営を自ら行つている」(措法66条の6③)とは、「当該特定外国子会社等の株主総会及び取締役会等の開催、役員としての職務執行、会計帳簿の作成及び保管等が行われている場所並びにその他の状況を勘案の上行うものとする。この場合において、例えば、当該特定外国子会社等の株主総会の開催が本店所在地国等以外の場所で行われていること、当該特定外国子会社等が、現地における事業計画の策定等に当たり、当該内国法人と協議し、その意見を求めていること等の事実があるとしても、そのことだけでは、当該特定外国子会社等が管理支配基準を満たさないことにはならないことに留意する」(措通66の6-16)。
 「管理支配基準」は「実体基準」と独立したものであり、内包しているわけではない。


24-17-5 その他の基準である、「非関連者基準」と「所在地国基準」は、営む事業の種類によっていずれかが適用される。

 正しい
 「主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当」(措法66条の6③)すれば良い。
 「非関連者基準」とは、特定外国子会社等の主たる事業が「卸売業、銀行業、信託業、金融商品取引業、保険業、水運業又は航空運送業」である場合、その事業を主として非関連者との間で行っていることをいう(措法66条の6③一)。
 「所在地国基準」とは、「非関連者基準」が適用される業種以外の業種で、「その事業を主として本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(当該国又は地域に係る水域で政令で定めるものを含む。)において行つている場合として政令で定める場合」(措法66条の6③二)をいう。

国際課税ミニテスト(24-16)

 外国法人Z社(税負担割合15%)は、特定外国子会社であり、適用対象金額が算出される法人である。甲、乙及び丙は内国法人であり、それぞれ30%、5%、20%のZ社株式を保有している。
 課税対象金額が算出される内国法人を挙げよ。
















甲及び丙(乙が「同族株主グループ」に該当する場合には乙も対象となる)

 「次に掲げる内国法人に係る外国関係会社のうち、本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(「特定外国子会社等」)が、昭和53年4月1日以後に開始する各事業年度において適用対象金額を有する場合には、その適用対象金額のうちその内国法人の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等の請求権(剰余金の配当等、財産の分配その他の経済的な利益の給付を請求する権利をいう。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(「課税対象金額」)に相当する金額は、その内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から2月を経過する日を含むその内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
一  その有する外国関係会社の直接及び間接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資(当該外国関係会社が有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに占める割合(「直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合」)が100分の10以上である内国法人
二  直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合が100分の10以上である一の同族株主グループに属する内国法人(前号に掲げる内国法人を除く。) 」(措法66条の6①)。

 これを受けて、「政令で定める外国関係会社」は、「
一  法人の所得に対して課される税が存在しない国又は地域に本店又は主たる事務所を有する外国関係会社(措法66条の6②一)
二  その各事業年度の所得に対して課される租税の額が当該所得の金額の100分の20以下である外国関係会社」(措令39条の14①)を意味する。

 なお、「同族株主グループ」とは、「外国関係会社の株式等を直接又は間接に保有する者のうち、一の居住者又は内国法人及び当該一の居住者又は内国法人と政令で定める特殊の関係のある者(外国法人を除く。)をいう」(措法66条の6②六)。

 また、「一の居住者又は内国法人と政令で定める特殊の関係のある者」は、次に掲げる個人又は法人とする。
一  次に掲げる個人
 イ 居住者の親族
 ロ 居住者と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者
 ハ 居住者の使用人
 ニ イからハまでに掲げる者以外の者で居住者から受ける金銭その他の資産によつて生計を維持しているもの
 ホ ロからニまでに掲げる者と生計を一にするこれらの者の親族
 ヘ 内国法人の役員及び当該役員に係る法人税法施行令第72条各号に掲げる者
二  次に掲げる法人
 イ 一の居住者又は内国法人(当該居住者又は内国法人と前号に規定する特殊の関係のある個人を含む。以下この項において「居住者等」という。)が他の法人を支配している場合における当該他の法人
 ロ 一の居住者等及び当該一の居住者等とイに規定する特殊の関係のある法人が他の法人を支配している場合における当該他の法人
 ハ 一の居住者等及び当該一の居住者等とイ及びロに規定する特殊の関係のある法人が他の法人を支配している場合における当該他の法人
 ニ 同一の者とイからハまでに規定する特殊の関係のある二以上の法人のいずれかの法人が一の居住者等である場合における当該一の居住者等以外の法人」(措令39条の16⑥)

 さらに、「法人税法施行令第4条第3項の規定は、前項第2号イからハまでに掲げる他の法人を支配している場合について準用する」(措令39条の16⑦)。

 「他の会社を支配している場合」とは、「次に掲げる場合のいずれかに該当する場合をいう。
一  他の会社の発行済株式又は出資(その有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の100分の50を超える数又は金額の株式又は出資を有する場合
二  他の会社の次に掲げる議決権のいずれかにつき、その総数(当該議決権を行使することができない株主等が有する当該議決権の数を除く。)の100分の50を超える数を有する場合
 イ 事業の全部若しくは重要な部分の譲渡、解散、継続、合併、分割、株式交換、株式移転又は現物出資に関する決議に係る議決権
 ロ 役員の選任及び解任に関する決議に係る議決権
 ハ 役員の報酬、賞与その他の職務執行の対価として会社が供与する財産上の利益に関する事項についての決議に係る議決権
ニ 剰余金の配当又は利益の配当に関する決議に係る議決権
三  他の会社の株主等(合名会社、合資会社又は合同会社の社員(当該他の会社が業務を執行する社員を定めた場合にあつては、業務を執行する社員)に限る。)の総数の半数を超える数を占める場合」(法令4③)である。

国際課税ミニテスト(24-15)

 外国法人Zが我が国におけるタックスヘイブン対策税制の「外国関係会社」に該当するか答えよ。なお、甲・乙・丙は内国法人、A・Zは外国法人である。

24-15-1 内国法人甲がZの株式を25%保有。内国法人乙がZの株式を24%保有。

24-15-2 内国法人甲がZの株式を5%保有。内国法人乙がZの株式を20%保有。内国法人丙が外国法人Aの株式を30%保有し、外国法人AがZの株式を80%保有。

24-15-3 内国法人甲が外国法人Aの株式を70%保有し、外国法人AがZの株式を80%保有。

24-15-4 内国法人甲が外国法人Aの株式を70%保有し、外国法人AがZの株式を70%保有。

24-15-5 内国法人甲がZの株式を20%保有。内国法人甲が外国法人Aの株式を70%保有し、外国法人AがZの株式を40%保有。




















24-15-1  該当しない(25%+24%=49%<50%)

24-15-2  該当しない(5%+20%+30%×80%=49%<50%)

24-15-3  該当する (70%×80%=56%>50%)

24-15-4  該当しない(70%×70%=49%<50%)

24-15-5  該当しない(20%+70%×40%=48%<50%)

「外国関係会社」とは、「外国法人で、その発行済株式又は出資(その有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに居住者及び内国法人並びに特殊関係非居住者(措令39条の14③)が有する直接及び間接保有の株式等の数の合計数又は合計額の占める割合が100分の50を超えるものをいう」(措法66条の6②一)。

 また、「直接及び間接保有の株式等の数」とは、「個人又は内国法人が直接に有する外国法人の株式の数又は出資の金額及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の株式の数又は出資の金額の合計数又は合計額をいう」(措法66条の6②三)。

 これを受けて「間接に有するものとして政令で定める外国法人の株式の数又は出資の金額」は、外国法人の発行済株式等に、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める割合(当該各号に掲げる場合のいずれにも該当する場合には、当該各号に定める割合の合計割合)を乗じて計算した株式等の数又は金額とする。
 一  当該外国法人の株主等である他の外国法人(以下この号において「他の外国法人」という。)の発行済株式等の全部又は一部が個人又は内国法人により所有されている場合 当該個人又は内国法人の当該他の外国法人に係る持株割合(その株主等の有する株式等の数又は金額が当該株式等の発行法人の発行済株式等のうちに占める割合をいう。以下この項において同じ。)に当該他の外国法人の当該外国法人に係る持株割合を乗じて計算した割合(当該他の外国法人が2以上ある場合には、2以上の当該他の外国法人につきそれぞれ計算した割合の合計割合)
二  当該外国法人と他の外国法人(その発行済株式等の全部又は一部が個人又は内国法人により所有されているものに限る。以下この項において「他の外国法人」という。)との間に1又は2以上の外国法人(以下この項において「出資関連外国法人」という。)が介在している場合であつて、当該個人又は内国法人、当該他の外国法人、出資関連外国法人及び当該外国法人が株式等の所有を通じて連鎖関係にある場合 当該個人又は内国法人の当該他の外国法人に係る持株割合、当該他の外国法人の出資関連外国法人に係る持株割合、出資関連外国法人の他の出資関連外国法人に係る持株割合及び出資関連外国法人の当該外国法人に係る持株割合を順次乗じて計算した割合(当該連鎖関係が2以上ある場合には、当該2以上の連鎖関係につきそれぞれ計算した割合の合計割合) 」(措令39条の16③)。

2012年12月16日日曜日

国際課税ミニテスト(24-14)

 外国子会社配当益金不算入制度の適用対象となるケースの、内国法人甲と外国法人Aの関係を述べよ。
















 内国法人甲が、外国法人Aの発行済株式等の25%以上の株式等を、配当等の支払義務が確定する日以前6月以上引き続き直接保有している。なお、持株比率25%は租税条約により変更されることがある(法法22の4⑤)。

 「内国法人が外国子会社(当該内国法人が保有しているその株式又は出資の数又は金額がその発行済株式又は出資(その有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の100分の25以上に相当する数又は金額となつていることその他の政令で定める要件を備えている外国法人をいう。)から受ける前条第1項第1号に掲げる金額(以下第3項までにおいて「剰余金の配当等の額」という。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額から当該剰余金の配当等の額に係る費用の 額に相当するものとして政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない」(法法23の2①)。

 「法第23条の2第1項(外国子会社から受ける配当等の益金不算入)に規定する政令で定める要件は、次に掲げる割合のいずれかが100分の25以上であり、かつ、その状態が同項の内国法人が外国法人から受ける同項に規定する剰余金の配当等の額(以下この項及び次項において「剰余金の配当等の額」という。)の支払義務が確定する日(当該剰余金の配当等の額が法第24条第1項 (同項第3号に規定する資本の払戻しに係る部分を除く。)(配当等の額とみなす金額)の規定により法第23条第1項第1号(受取配当等の益金不算入)に掲げる金額とみなされる金額である場合には、同日の前日。以下この項において同じ。)以前6月以上(当該外国法人が当該確定する日以前6月以内に設立された法人である場合には、その設立の日から当該確定する日まで)継続していることとする。
 当該外国法人の発行済株式又は出資(その有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額(次号及び第4項において「発行済株式等」という。)のうちに当該内国法人が保有しているその株式又は出資の数又は金額の占める割合
 当該外国法人の発行済株式等のうちの議決権のある株式又は出資の数又は金額のうちに当該内国法人が保有している当該株式又は出資の数又は金額の占める割合」(法令22の4①)。

国際課税ミニテスト(24-13)

 外国子会社配当益金不算入制度に関して、適切なものはいくつあるか?

24-13-1 外国子会社配当益金不算入制度は、国際的な租税回避を防止するための制度である。

24-13-2 外国子会社から外国子会社配当益金不算入制度の対象となる配当を受領した場合、配当に対して課される外国源泉税等の額は、外国税額の控除の対象にならず損金算入もできない。

24-13-3 外国子会社配当益金不算入制度の導入に伴い、みなし外国税額控除が廃止された。

24-13-4 外国子会社から外国子会社配当益金不算入制度の対象となる配当100を受け取った場合、内国法人の益金不算入となる金額は95であり、差額の5は外国税とみなされる。
















24-13-1 外国子会社配当益金不算入制度は、国際的な租税回避を防止するための制度である。

 誤り
 外国子会社配当益金不算入制度は、内国法人が外国子会社から受けとる配当について、原則として課税しないというものである。間接外税控除に代わるものとして、平成21年度改正で導入された。
 外国子会社配当益金不算入制度と外国税額控除は、国際的な二重課税の排除が目的である。
 一方、国際的な租税回避を防止するための制度としては、移転価格税制(措法66の4)や過少資本税制(措法66の5)、過大支払利子税制(措法66の5の2)、外国子会社合算税制(タックス・ヘイブン対策税制(措法66の6))が挙げられる。


24-13-2 外国子会社から外国子会社配当益金不算入制度の対象となる配当を受領した場合、配当に対して課される外国源泉税等の額は、外国税額の控除の対象にならず損金算入もできない。

 正しい
 「控除対象外国法人税の額」から除かれる「内国法人の法人税に関する法令の規定により法人税が課されないこととなる金額を課税標準として外国法人税に関する法令により課されるものとして政令で定める外国法人税の額」(法法69①括弧書き)の1つである。
 「法第23条の2第1項に規定する外国子会社から受ける同項に規定する剰余金の配当等の額(同条第2項の規定の適用を受けるものを除く。以下この号において同じ。)を課税標準として課される外国法人税の額(当該剰余金の配当等の額の計算の基礎となつた当該 外国子会社の所得のうち内国法人に帰せられるものとして計算される金額を課税標準として当該内国法人に対して課される外国法人税の額を含む。) 」(法令142の2⑦三)。

 内国法人が第23条の2第1項(外国子会社から受ける配当等の益金不算入)に規定する外国子会社から受ける同項に規定する剰余金の配当等の額(以下この条において「剰余金の配当等の額」という。)につき同項の規定の適用を受ける場合には、当該剰余金の配当等の額に係る外国源泉税等の額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない(法法39条の2)。


24-13-3 外国子会社配当益金不算入制度の導入に伴い、みなし外国税額控除が廃止された。

 誤り
 平成21年度改正で、外国子会社配当益金不算入制度の導入に伴い廃止されたのは間接外国税額控除である。


24-13-4 外国子会社から外国子会社配当益金不算入制度の対象となる配当100を受け取った場合、内国法人の益金不算入となる金額は95であり、差額の5は外国税とみなされる。

 誤り
 「内国法人が外国子会社から受ける前条第1項第1号に掲げる金額(以下第3項までにおいて「剰余金の配当等の額」という。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額から当該剰余金の配当等の額に係る費用の額に相当するものとして政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない」(法法23の2①)。

 「法第23条の2第1項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、剰余金の配当等の額の100分の5に相当する金額とする」(法令22の4②)。

 従って、配当100から控除額5を控除した95が益金不算入となる。差額の5は、当該事業年度の益金の額に算入されるのであって、損金の額に算入するわけではない(法法39条の2)。

国際課税ミニテスト(24-12)

 外国税額控除に関して、(イ)~(ニ)に入る語句は何か?

 控除対象外国法人税の額が控除限度額と地方税控除限度額との合計額を超える部分を(イ)といい、(ロ)年間の繰越しが認められている。
 逆に、控除対象外国法人税の額が控除限度額と地方税控除限度額との合計額に満たない部分を(ハ)といい、(ニ)年間の繰越しが認められている。
















(イ)控除限度超過額
(ロ)3
(ハ)控除余裕額
(ニ)3


 控除限度超過額とは、内国法人が各事業年度において納付することとなる控除対象外国法人税の額が当該事業年度の国税の控除限度額と地方税の控除限度額との合計額を超える場合におけるその超える部分の金額に相当する金額をいう(法令144⑦)。

内国法人が各事業年度において納付することとなる控除対象外国法人税の額が当該事業年度の控除限度額と地方税控除限度額として政令で定める金額との合計額を超える場合において、前3年内事業年度の控除限度額のうち当該事業年度に繰り越される部分として政令で定める金額(以下この項及び第11項において「繰越控除限度額」という。)があるときは、政令で定めるところにより、その繰越控除限度額を限度として、その超える部分の金額を当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除する(法法69②)。

 控除余裕額とは、内国法人が各事業年度において納付することとなる控除対象外国法人税の額が当該事業年度の国税の控除限度額に満たない場合における当該国税の控除限度額から当該控除対象外国法人税の額を控除した金額に相当する金額をいう(法令144⑤)。

 内国法人が各事業年度において納付することとなる控除対象外国法人税の額が当該事業年度の控除限度額に満たない場合において、その前3年内事業年度において納付することとなった控除対象外国法人税の額のうち当該事業年度に繰り越される部分として政令で定める金額(以下この項及び第11項において「繰越控除対象外国法人税額」という。)があるときは、政令で定めるところにより、当該控除限度額から当該事業年度において納付することとなる控除対象外国法人税の額を控除した残額を限度として、その繰越控除対象外国法人税額を当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除する(法法69③)。

国際課税ミニテスト(24-11)

 外国税額控除に関して、(イ)~(ハ)に入る数値はいくらか?

 甲社の全世界所得金額が400、そのうち国外所得金額が100、我が国の法人税率が30%であった場合、外国税額の控除限度額を計算すると(イ)である。甲社が国外所得金額100に対して40の外国法人税を納付したとすると、甲社の外国税額の控除の額は(ロ)であり、日本で納税する額は(ハ)である。
















 外国税額の控除については、「内国法人が各事業年度において外国法人税を納付することとなる場合には、当該事業年度の所得の金額につき第66条第1項から第3項まで(各事業年度の所得に対する法人税の税率)の規定を適用して計算した金額のうち当該事業年度の所得でその源泉が国外にあるものに対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額を限度として、その外国法人税の額を当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除する」(法法69①)。

 これを受けて、控除限度額の計算は、「法第69条第1項(外国税額の控除)に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、同項の内国法人の各事業年度の所得に対する法人税の額に、当該事業年度の所得金額のうちに当該事業年度の国外所得金額の割合を乗して計算した金額とする」(法令142①)。

 内国法人の各事業年度の所得に対する法人税の額:400×30%=120
 当該事業年度の所得金額:400
 当該事業年度の国外所得金額:100

 (イ)控除限度額:400×30%×(100/400)=30
 (ロ)外国税額控除額:30(外国法人税額40>控除限度額30)
 (ハ)日本での納税額:400×30%-30=90

国際課税ミニテスト(24-10)

 外国税額控除に関して、適切なものはいくつあるか?

24-10-1 我が国の外国税額の控除の態様は、①直接外国税額控除、②間接外国税額控除、③みなし外国税額控除の3つに大別される。このうち、租税特別措置法に規定されていたみなし外国税額控除は、平成21年度改正で廃止された。

24-10-2 外国税額の控除の対象となる税は、租税条約の規定を根拠とし、外国又はその地方公共団体により、法人(個人)の所得に課される税である。

24-10-3 納税者と外国又はその地方公共団体との合意により複数の税率の中から税率が決定された税については、当該複数の税率のうち最も低い税率等を上回る部分は外国法人税に該当しない。

24-10-4 我が国の所得税法に規定する外国税額控除において税負担が一定以上に高率な部分については、控除対象外国所得税の額に該当しない。
















24-10-1 我が国の外国税額の控除の態様は、①直接外国税額控除、②間接外国税額控除、③みなし外国税額控除の3つに大別される。このうち、租税特別措置法に規定されていたみなし外国税額控除は、平成21年度改正で廃止された。

 誤り
 外税控除は措置法ではなく(法法69、所法95)、平成21年度改正で廃止されたのは間接外国税額控除である。


24-10-2 外国税額の控除の対象となる税は、租税条約の規定を根拠とし、外国又はその地方公共団体により、法人(個人)の所得に課される税である。

 誤り
 日本国の法令の規定に従い、外国法人税(外国の法令に基づき外国又はその地方公共団体により法人の所得を課税標準として課される税(法法69①、法令141①))及び外国所得税(外国の法令に基づき外国又はその地方公共団体により個人の所得を課税標準として課される税(所法95①、所令221①))が対象となる。


24-10-3 納税者と外国又はその地方公共団体との合意により複数の税率の中から税率が決定された税については、当該複数の税率のうち最も低い税率等を上回る部分は外国法人税に該当しない。

 正しい
 ガーンジー島事件により、外国法人税の範囲(法令141③)が変更された。
 外国又はその地方公共団体により課される次に掲げる税は、外国法人税に含まれないものとする。
三 複数の税率の中から税の納付をすることとなる者と外国若しくはその地方公共団体又はこれらの者により税率の合意をする権限を付与された者との合意により税率が決定された税(当該複数の税率のうち最も低い税率(当該最も低い税率が当該合意がないものとした場合に適用されるべき税率を上回る場合には当該適用されるべき税率)を上回る部分に限る。)


24-10-4 我が国の所得税法に規定する外国税額控除において税負担が一定以上に高率な部分については、控除対象外国所得税の額に該当しない。

 誤り
 法人税は、「その所得に対する負担が高率な部分として政令で定める外国法人税の額」は外税控除の対象となる外国法人税の額から除かれる(法法69)が、所得税にはそのような規定は無い(所法95)。

2012年12月15日土曜日

国際課税ミニテスト(24-9)

 国内法、租税条約、最終的な課税方法の順に述べよ。

 日本法人甲社勤務の日本人会社員は3年間の予定でオランダの甲社ハーグ支店に勤務することとなった。この間、日本にある自宅は甲社に賃貸しており、年間240万円の家賃収入がある。当該会社員は日本にPEを有しない。
 なお、日蘭租税条約は、OECDモデル租税条約第6条(不動産所得)と同様の規定を有する。















 国内法では、会社員が受領する不動産賃貸収入240万円は不動産の賃貸料等(所法161三)に該当し、国内源泉所得に当たる。

 一方の締約国の居住者が他方の締約国内に存在する不動産から取得する所得に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。(日蘭租税条約6①)

 従って、租税条約による修正は生じず、当該収入は国内法に従って日本で課税される。当該会社員は日本にPEを有しないが、課税方法は源泉徴収の上で総合課税となる(所法164①四ロ、212①、213①)。

国際課税ミニテスト(24-8)

 国内法、租税条約、最終的な課税方法の順に述べよ。

 イタリア居住者で日本にPEを有しない日本人のサッカー選手が、オフを利用して発泡飲料のCM撮影のために来日し、数日間滞在した後、離日した。なお、選手個人が直接CM出演契約を結んでおり、出演料として5千万円を受領している。
 なお、日伊租税条約は、OECDモデル租税条約第17条(芸能人)と同様の定めを有する。















 国内法では、このCM出演料は人的役務の提供に対する報酬(所法161八)に該当し、国内源泉所得となる。

 演劇、映画、ラジオ又はテレビジョンの俳優、音楽家その他の芸能人及び運動家がこれらの者としての個人的活動によつて取得する所得に対しては、その活動が行われる締約国において租税を課することができる。(日伊租税条約第17条(1))

 従って、租税条約による修正は生じず、このCM出演料は国内法により日本で課税される。当該サッカー選手は日本にPEを有しないので、課税方法は源泉徴収で完結する(所法164①四、212①、213①)。

国際課税ミニテスト(24-7)

 OECDモデル租税条約に関して、適切なものはいくつあるか?

24-7-1 一方の締約国の国民は、他方の締約国において同様の状況にある当該他方の締約国の国民に課される租税等よりも重い租税等を課されることはない。ただし、この定めは一方の又は双方の締約国ので租税条約の居住者のみに適用される。

24-7-2 両締約国の権限ある当局は第25条(相互協議条項)第2項及び第3項の合意に達するため、直接相互に通信することができる。

24-7-3 一方の又は双方の締約国により条約に適合しない課税を受けた者が、自己が居住者である締約国の権限ある当局を通じて、相互協議の申立てをしたときは、当該締約国は他方の締約国との合意により、解決が義務付けられる。

24-7-4 二国間の権限ある当局が相互に満足すべき解決を図ることができない場合には、国際司法裁判所に解決を委ねることになる。















24-7-1 一方の締約国の国民は、他方の締約国において同様の状況にある当該他方の締約国の国民に課される租税等よりも重い租税等を課されることはない。ただし、この定めは一方の又は双方の締約国ので租税条約の居住者のみに適用される。

 誤り
 第24条 無差別取扱い
1 一方の締約国の国民は、他方の締約国において、特に居住者であるか否かに関し同様の状況にある当該他方の締約国の国民に課されており若しくは課されることがある租税若しくはこれに関連する要件以外の租税若しくはこれに関連する要件又はこれらよりも重い租税若しくはこれに関連する要件を課されることはない。この1の規定は、第1条の規定にかかわらず、いずれの締約国の居住者でもない者にも、適用する
 第1条 人的範囲
 この条約は、一方又は双方の締約国の居住者である者に適用する。


24-7-2 両締約国の権限ある当局は第25条(相互協議条項)第2項及び第3項の合意に達するため、直接相互に通信することができる。

 正しい
 第25条 相互協議
4 両締約国の権限のある当局は、2及び3の合意に達するため、直接相互に通信することができる。


24-7-3 一方の又は双方の締約国により条約に適合しない課税を受けた者が、自己が居住者である締約国の権限ある当局を通じて、相互協議の申立てをしたときは、当該締約国は他方の締約国との合意により、解決が義務付けられる。

 誤り
 第25条 相互協議
1 一方の又は双方の締約国の措置によりこの条約の規定に適合しない課税を受けたと認める者又は受けることになると認める者は、当該事案について、当該一方の又は双方の締約国の法令に定める救済手段とは別に、自己が居住者である締約国の権限のある当局に対して又は当該事案が前条1の規定の適用に関するものである場合には自己が国民である締約国の権限のある当局に対して、申立てをすることができる。当該申立ては、この条約の規定に適合しない課税に係る措置の最初の通知の日から3年以内に、しなければならない。
2 権限のある当局は、1の申立てを正当と認めるが、自ら満足すべき解決を与えることができない場合には、この条約の規定に適合しない課税を回避するため、他方の締約国の権限のある当局との合意によって当該事案を解決するよう努める。成立したすべての合意は、両締約国の法令上のいかなる期間制限にもかかわらず、実施されなければならない。


24-7-4 二国間の権限ある当局が相互に満足すべき解決を図ることができない場合には、国際司法裁判所に解決を委ねることになる。

 誤り
 第25条 相互協議
5 当該者が要請すれば、当該事案の未解決の事項は、仲裁に付託されなければならない。

2012年12月14日金曜日

国際課税ミニテスト(24-6)

 OECDモデル租税条約に関して、適切なものはいくつあるか?

24-6-1 配当所得については、その配当を支払う法人の居住地国(源泉地国)での課税を認めるが、その限度税率は親子間配当の場合は高く設定されている。

24-6-2 利子所得については原則として使用地主義を採用している。

24-6-3 一方の締約国で生じた他方の締約国の居住者が受益者である使用料は、受益者の居住地国のみで課税することができる。

24-6-4 一方の締約国の居住者が他方の締約国にPEを有する場合、そのPEが保有する事業用資産の譲渡収益については、当該他方の締約国で租税条約の限度税率まで課税することができる。















24-6-1 配当所得については、その配当を支払う法人の居住地国(源泉地国)での課税を認めるが、その限度税率は親子間配当の場合は高く設定されている。

 誤り
 親子間配当の場合は低く設定されている。
 第10条 配当
1 一方の締約国の居住者である法人が他方の締約国の居住者に支払う配当に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。
2 1の配当に対しては、これを支払う法人が居住者とされる一方の締約国においても、当該一方の締約国の法令に従って租税を課することができる。その租税の額は、当該配当の受益者が他方の締約国の居住者である場合には、次の額を超えないものとする。
 a 当該配当の受益者が、当該配当を支払う法人の発行済株式の25パーセント以上を直接に所有する法人(パートナーシップを除く。)である場合には、当該配当の額の5パーセント
 b その他のすべての場合には、当該配当の額の15パーセント


24-6-2 利子所得については原則として使用地主義を採用している。

 誤り
 債務者主義
 第11条 利子
1 一方の締約国内において生じ、他方の締約国の居住者に支払われる利子に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。
2 1の利子に対しては、当該利子が生じた締約国においても、当該締約国の法令に従って租税を課することができる。
5 利子は、その支払者が一方の締約国の居住者である場合には、当該一方の締約国内において生じたものとされる。


24-6-3 一方の締約国で生じた他方の締約国の居住者が受益者である使用料は、受益者の居住地国のみで課税することができる。

 正しい
 第12条 使用料
1 一方の締約国内において生じ、他方の締約国の居住者が受益者である使用料に対しては、当該他方の締約国においてのみ租税を課することができる。


24-6-4 一方の締約国の居住者が他方の締約国にPEを有する場合、そのPEが保有する事業用資産の譲渡収益については、当該他方の締約国で租税条約の限度税率まで課税することができる。

 誤り
 限度税率はない
 第13条 譲渡収益
2 一方の締約国の企業が他方の締約国内に有する恒久的施設の事業用資産を構成する動産の譲渡から生ずる収益に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。

2012年12月9日日曜日

国際課税ミニテスト(24-5)

 適切なものはいくつあるか?

24-5-1 租税条約の規定で租税を「課すことができる。」という文言の意味は、当該租税条約の規定が国内法の課税根拠規定に変換されることであり、「課税する。」ということである。

24-5-2 条約相手国の居住者が、租税条約に基づき我が国での課税の免除・減免を受けようとする場合、その支払を受ける日の前日までに、直接、所轄税務署長に対して「租税条約に関する届出書」を提出しなければならない。

24-5-3 国内法と租税条約において、所得源泉地が異なる場合には、我が国では国内法の規定にかかわらず租税条約に規定するところによるものとしている。

24-5-4 日米租税条約に規定されているトリーティショッピング(条約漁り)防止規定はOECDモデル租税条約に基づき盛り込まれたものである。















24-5-1 租税条約の規定で租税を「課すことができる。」という文言の意味は、当該租税条約の規定が国内法の課税根拠規定に変換されることであり、「課税する。」ということである。

 誤り
 国内法の税率と、租税条約の制限税率のどちらか低い税率で課税できるという意味である。国内法上課税とならないものについて、租税条約のみにより新たに税を課すことはできない。


24-5-2 条約相手国の居住者が、租税条約に基づき我が国での課税の免除・減免を受けようとする場合、その支払を受ける日の前日までに、直接、所轄税務署長に対して「租税条約に関する届出書」を提出しなければならない。

 誤り
 源泉徴収義務者を通じて所轄税務署長に提出(実特法3の2、実特規2、9の5)


24-5-3 国内法と租税条約において、所得源泉地が異なる場合には、我が国では国内法の規定にかかわらず租税条約に規定するところによるものとしている。

 正しい
 租税条約に異なる定めがある場合には、国内法上の国内源泉所得を租税条約上の国内源泉所得に読み替える(所法162、法法139)。


24-5-4 日米租税条約に規定されているトリーティショッピング(条約漁り)防止規定はOECDモデル租税条約に基づき盛り込まれたものである。

 たぶん正しい
 特典制限条項(LOB:Limitation On Benefits)のことだと思われるが、詳細は不明

国際課税ミニテスト(24-4)

 適切なものはいくつあるか?

24-4-1 内国法人とは、国内に住所又は管理支配の場所を有する法人である。

24-4-2 外国法人とは外国に管理支配地のある法人をいう。

24-4-3 ある事業体が外国法人に該当するかの判定は、設立準拠法の施行地国の法令にしたがって法人所得税を納める義務の有無により判断する。

24-4-4 我が国の所得税法の規定によれば、外国法人に対し、同法第161条第1号の2から第7号、第9号から12号の国内源泉所得の支払をする者は、支払の際、これらの国内源泉所得について所得税を徴収し、国に納付しなければならない。

24-4-5 租税条約上の「居住者」、「非居住者」は、我が国の税法上、「居住者及び内国法人」、「非永住者、非居住者及び外国法人」に対応する。















24-4-1 内国法人とは、国内に住所又は管理支配の場所を有する法人である。


 誤り
 内国法人とは、「国内に本店又は主たる事務所を有する法人」(所法2①六、法法2三)を指す。
 一方の締約国の居住者とは、「一方の締約国の法令の下において、住所、居所、事業の管理の場所、その他これらに類する基準により当該一方の締約国において課税を受けるべきものとされる者」(OECDモデル租税条約4①)を指す。


24-4-2 外国法人とは外国に管理支配地のある法人をいう。

 誤り
 外国法人とは、「内国法人以外の法人」(所法2①七、法法2四)を指す。


24-4-3 ある事業体が外国法人に該当するかの判定は、設立準拠法の施行地国の法令にしたがって法人所得税を納める義務の有無により判断する。

 誤り
 「ある事業体を我が国の税務上、外国法人として取り扱うか否かは、当該事業体が我が国の私法上、外国法人に該当するか否かで判断する」(「米国LLCに係る税務上の取扱い」)

24-4-4 我が国の所得税法の規定によれば、外国法人に対し、同法第161条第1号の2から第7号、第9号から12号の国内源泉所得の支払をする者は、支払の際、これらの国内源泉所得について所得税を徴収し、国に納付しなければならない。

 正しい
 厳密には誤りであるが、基本的には所法212①の通りである。


24-4-5 租税条約上の「居住者」、「非居住者」は、我が国の税法上、「居住者及び内国法人」、「非永住者、非居住者及び外国法人」に対応する。

 誤り
 租税条約上の「居住者」は、我が国の税法上、「居住者、非永住者及び内国法人」
 租税条約上の「非居住者」は、我が国の税法上、「非居住者及び外国法人」
 「非永住者」は、居住者のうち一定の者を指す(所法2①四)